色彩と癒し

私たちの住む世界は、色彩に満ちています。

当たり前のように過ごしている色に囲まれた日常ですが、色は心理面だけでなく身体面にも影響をもたらし、さらに筋肉の活動や精神、神経の活動にも及ぼすため、色彩を味方にすることは、 心身ともに健やかに導く可能性へと繋がるでしょう。

また、誰にでも共通する側面に関わるだけでなく、一人一人の独自の思い出や、そのとき味わった特定の感情といった個人史にも色の印象は深く刻まれていくもの。

こういった個人的な状況も考慮して、色を上手く活用すると、体にも心のケアにも大きな貢献をしてくれそうです。

そのために、私たちは色とどんな関わり方ができるのでしょうか。

色彩の時代背景


色には魔力的な、特別な力が備わっている

歴史の中で、時代を作ってきた人物たちは、この色の持つパワーを直感的に知っており、色の神秘的なパワーに惹かれ、色の可能性を使いこなそうと様々な文明で活用してきました。

古代エジプトにおいては、色のついた薬や、天然石による治療がすでに行われ、癲癇の患者には紫色の光線を使った癒しの手法を施していたと、パピルスにも記されています。

ネイティブアメリカンやアフリカのジャングルの原住民たちは、出陣の前に自然界の力を味方にするためまた敵を威嚇するためにも、仲間を見分けるためにも色の効果を用いてきました。

ハーブを飲用するときも、色によって効果の違いがあると信じられ、医学の父と言われるパラケルススも色の軟膏を治療に用いたと文献に残しており、現代でも新生児の黄疸治療には青~緑色の光線を使用するようです。

このことは、人間が色の波長と共鳴している存在であり、色の波長はパーソナルヒーリングにおいて欠かせないものであることを、いにしえから人々は知っていたことを物語っています。

色の波長の共鳴


内側(自分自身)の波長と、外側(環境)の似た波長は互いに共鳴しあっている

最近では、引き寄せの法則という言い方で表現されることもあるでしょう。

すなわち自分が不安定だったりすると、同じような波長同士が共鳴しあってしまう。

だからこそ、自分を取り巻く環境にある健全な波長と繋がることで、本来の良好な状態へと取り戻すことが可能となる…

もし私たちが波長の世界に生きているという事実、
自然界の一部として生きている」ことを忘れがちになっていると、自分の取り巻く世界の美しさを見落としがちになっていたり、中心が定まらなくなっていくかもしれません。

色彩をうまく使うことは、自分自身の波長を整えることに深く関係します。


ラジオ波などの電波、赤外線といった赤色の外側にある長い波長のものから、紫色の外側にある紫外線、X線、γ線、宇宙波といった波長の短いものも含めて、自然界には不可視の波長も多く、全てが安全とは言えません。

可視光線に見える波長は、私たちの身体に合うものも多く、心身に適切に使うと色の良い効果を得られることが出来ます。

健全な波長で満たされていくと、自分を含む環境も活性化されて、生き生きと本体の姿を取り戻していくでしょう。是非とも<適切な色を生活の中に取り入れたいものですね。

色の活用法

衣食住のシーンで色を選ぶ時、色の持つテーマを知り、今の自分自身に惹かれる色を組み合わせて、意識的に使ってみましょう。


例えば、居住空間のスペースを快適なものにしたいとき、
惹かれる色、使う目的、どういう色効果を期待したいか、などを考慮しながら、壁の色、照明、室内装飾、ガーデンに使用する色に工夫をもたらすと、安らぎに満ちた空間を作ることが出来ます。

さらにオフィスにおいて色を効果的に使うことは、働く人全てに仕事意欲、またリラックス、遊び心にも良い影響をもたらします。

もちろん民族の傾向もあって、日本人にとって和室に使われる和の色や木材は親和性が高く、リラックスを促してくれて、ベージュなどの中間色はストレス解消にも役立ちます。

色の占める面積、効果だけでなく、民族や個人的な背景まで入れていく…カラーセラピーという言葉が持つ意味が理解されてきた現代、ますます注目されるようになってきました。

さらに、食事もカロリーや栄養素だけにとらわれず、いろんな色の素材を取り入れたり、本来持つ細胞が電磁波などで壊されていないエネルギーが高いものを取り入れるように工夫してみましょう。内面だけでなく、もちろん着る服の色や質感にも心が反映されていきます。

色のキーワード

色の性質にはプラスに見えるものも、マイナスに感じられるものもあります。マイナスだからといって避けるのではなく、陰陽のように、使いこなしましょう。

惹かれる色や、気になる色は、今の自分にとって必要としている場合が多いので、色をどう用いるかによって、色のプラスの性質をうまく活用することが出来ます。

レッド____情熱、勇気、活力、エネルギー、パワフル、目覚め、生存本能、等。

オレンジ___社交性、陽気、華やか、創造性、流動的、深みを恐れる、等

ゴールド___啓発、信頼、豊富な経験、不変性、外見にとらわれがち、等

イエロー____楽天的、知的、明晰さ、陽気、自信、軽率、臆病、等

グリーン___希望、再生、調和、バランス、方向性、スペース、ジェラシー、等

ブルーグリーン___人生を楽しむ、創造性、ハートのコミュニケーション、クール、等

ブルー_____忠実、真理、静寂さ、神聖さ、平和、落ち着き、高潔、虚弱さ、等

ブルーバイオレット___直観、識別力、神秘、超感覚、叡智、引きこもり、等

バイオレット____神秘、謙虚、霊的、謙虚さ、芸術性、感受性、献身的、現実逃避、等

マジェンタ___恩寵、神聖な愛、ヒーリング、霊的な解放、逃避願望、等

ピンク____無償の愛、捧げる愛、慈悲、優しさ、自己受容、甘え依存、等

ホワイト__純粋、信用、降伏、無垢さ、精密さ、潔癖、意識の拡大、赦し、苦悩、等

グレー____隠居、曖昧さ、否定的、質実剛健、衰弱、等

ブラウン__安定感、結束、信頼性、引っ込み思案、等

ブラック__虚無、高次な観念、理想、束縛、隠された能力、制限、等

色とチャクラ

色と人間の身体との関わりを探求しようとするとき、チャクラの概念を外すことは出来ないでしょう。

チャクラは、サンスクリット語で「車輪」という意味があり、エネルギーが渦巻くディスクのように回転しているものと一般的に考えられているようです。

第1から第7まで、7つのチャクラが主要なものと伝えられており、それぞれのチャクラには色が対応して、性質や特徴があると言われています。

ヨガで心身を整えることが日常になりつつある現代。

正しいヨガを行うことは、チャクラの機能を高めることに大きく貢献して、肉体、感情、精神、霊的なレベルまで影響されて、心身ともに活性化されていくでしょう。

また呼吸や瞑想に色に加えて香りを用いることで、思考よりも先に五感へと働きかけます。

チャクラ 体の対応部位 性質や特徴
第7チャクラ クラウン バイオレット、ホワイト 霊性、高次な性質
第6チャクラ ブルーバイオレット 直観、洞察力、超感覚
第5チャクラ ブルー コミュニケーション、意志
第4チャクラ 心臓 グリーン 愛、調和、受容
第3チャクラ 太陽神経叢 イエロー 楽観性、自尊心、自信

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